【避けては通れない】理学療法士の臨床実習について徹底解説
理学療法学科
理学療法士になるためには、臨床実習というものをクリアしていかなければなりません。理学療法士になるための最大の壁が国家試験だとすると、その次に大変なのが臨床実習です。
この記事では、臨床実習とはなんなのか、どのようなことをするのか、なぜ大変だと言われるのか、臨床実習の乗り越え方を紹介します。
これから理学療法士を目指す方、養成校に通っている学生まで参考になる記事にしています。ぜひ最後までご覧ください。
臨床実習はどこの養成校でもあるの?
臨床実習はどこの養成校でもあります。理学療法士になるために修了しなければならないカリキュラムに定められているため、必要な時間数を行わなけれなりません。
ただし、どの学年でどれくらいの期間行くのかは、養成校によって異なるためオープンキャンパスやホームページ等で確認しておくといいでしょう。
どこの養成校でも臨床実習は行わなければならないため、実施する時期に注意してください。とくに勉強が苦手な方は国家試験勉強をしなければならないので、最終学年の臨床実習期間はチェックしておきましょう。
なるべく早い時期に臨床実習が終わる学校を選ぶと国家試験勉強が余裕をもって行えます。
臨床実習は何をするの?
臨床実習では次のようなことを行います。
- リハビリの見学
- 患者さんの身体機能の評価
- 患者さんの介助
- リハビリの一部を経験
- リハビリ計画の立案
- カンファレンスに参加
実際に病院や施設で理学療法士がやっていることを、指導者の指導のもと行います。実際にケガや病気をされている方の身体を触らせていただき、リハビリの一部を経験させてもらいます。
また、実技的な部分だけではなく、論理的な思考も学びます。リハビリは患者さんの身体の問題がどこからきているのかを考え、どこの何を改善すればいいか推察しなければなりません。
リハビリの見学から始まり、より実践的な内容の実習に進んでいきます。
臨床実習はひとりで行くの?
臨床実習は1人または2人で行きます。1週間程度の短期の実習であれば3人以上で行く場合もありますが、数週間の長期の実習の場合は、1人または2人での実習が一般的です。
遠方地での実習の場合は、ひとり暮らしをしながら臨床実習を行わなければいけない場合もあります。
本校の場合は、すべてが遠方地とならないように配慮はしております。
臨床実習の指導は誰がするの?
臨床実習の指導は、臨床実習指導者講習会を修了しているその病院や施設に勤務している理学療法士の先生です。
養成校の先生が、実習先に一緒に行って指導するわけではありません。養成校の先生も実習先に来る場合はありますが、それは実習の進捗状況などを確認するために病院や施設に訪問させていただくだけです。
そのため、学生たちは臨床で働かれている理学療法士の先生のリハビリの見学をしたり、実際に指導者の指導のもと、患者さんの評価をさせていただいたりします。
指導者はどんなところをみているの?
臨床実習では、患者さんの評価ができるか、リハビリ計画を立てられるか、という部分だけをみているわけではありません。
医療従事者として、患者さんとの接し方や態度、配慮ができているのかなどの、社会性の部分もみています。
あいさつをする、時間を守る、提出物を期限内に出すなど当たり前のことが、しっかりとできているのかも評価の対象のひとつです。
知識・技術不足が多少あることは指導者も理解しているため、最初からすべてができなくても大丈夫です。しかし、指導されてからどの程度改善がみられるようになったのかは大切なポイントです。
最初からすべてはできなくても大丈夫ですが、当たり前のことを当たり前にやり、言われたことを修正していく。これができていれば臨床実習はクリアできます。
もっと自己成長したいと思う学生は、臨床実習で積極的に行動をおこし、指導者にたくさん質問をします。臨床実習でどの程度成長できるかは、学生のやる気次第のところもあります。
指導者がみている部分だけを頑張るのではなく、臨床実習で行うすべてで努力すると自己成長につながるでしょう。
臨床実習がクリアできない人っているの?
臨床実習をクリアできない人もいます。ただし、クリアできない人は希です。本校の場合はほとんどの学生が臨床実習をクリアできています。
臨床実習がクリアできない人に共通することは「やる気がない」「当たり前のことができない(改善しようとしない)」「実習を休みすぎる」などです。
臨床実習をクリアするためには何をすればいい?
難しいことをする必要はありません。当たり前のことを当たり前にし、言われたことは修正していく。最低限これができていればクリアはできます。
知識・技術不足はある程度はできない部分があっても大丈夫です。これから習得していけば問題ないです。しかし最終学年で、まったく患者さんの評価やリハビリ計画が立てられないというのは問題ですが…。
臨床実習が心配…という方は、普段の授業や実技をしっかりやっておきましょう。知識がない、技術がないから不安になってしまうのです。
本校では、実習前にセミナーを行いますし、放課後に実技練習をしていくことも可能です。また、指導が必要で学生から要望があれば教員が実技指導もします。
臨床実習で何が1番大変?
実習で1番大変だと思うものは人それぞれですが、学生たちからよく聞く内容は次のとおりです。
- 患者さんとのコミュニケーション
- 患者さんの評価が難しかった
- 問題点の原因を考えるのが大変だった
- 文章を考えるのが大変だった
- 基礎知識が足りなくて、勉強するのが大変だった
学校では経験できないところで大変さを感じる学生がほとんどです。学校では経験できないところを臨床実習にて学んでいただくので、しょうがない部分があるのも事実です。
臨床実習の乗り越え方
臨床実習を乗り越えるためには、普段から次のことを意識しておくといいでしょう。
- あいさつをする
- 期限を守る
- 言われた内容をしっかり把握する
- 授業を聞いておく
- 実技練習をしっかりする
- 社会性を高めておく
おすすめは「アルバイトをする」です。臨床実習では目上の方と接することがほとんどであり、社会人としての対応を求められます。
高校生は、社会人としての立ち振舞を意識する場面が少ないでしょう。そのため、専門学校に進学してすぐの臨床実習で社会性を求められると困ってしまう学生もいます。
アルバイトをすれば、上司や先輩とのかかわり、お客さんの対応など、さまざまな社会性を学ぶことになります。勉強とアルバイトの両立は難しい部分もありますが、社会性を身につけるためにも適度な頻度でアルバイトをするといいでしょう。
臨床実習に不安がある方は、サポートが充実している学校を選ぶべきでしょう
養成校によって学生のサポートをどこまでしているのか、どこに重点を置いているのかはさまざまです。
学習面や臨床実習に不安がある方はサポートが充実している養成校を選ぶといいでしょう。また、学校のHPだけでは伝わらない部分もあるため、積極的にオープンキャンパスに参加するといいでしょう。
本校もオープンキャンパスを適宜実施しているため、理学療法士に興味がある方はぜひご参加ください。また、日程が合わない場合はオンライン個別相談も行っていますので、お問い合わせください。